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リーンスタートアップを機能させる「組織文化」と「ワークスタイル変革」

Business Book Acadey 2015.11.17 Workstyle Change セミナーレポート

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 翔泳社ビズジンが毎月、注目のイノベーターやビジネスパーソンを招聘し開催するビジネスブックアカデミー。11月は、Lean Startup Japan LLC代表の和波 俊久氏を講師兼モデレータに迎え、東証一部上場を果たしたVOYAGUE GROUPのCCO青柳 智士氏、日立システムズのUXエヴァンジェリスト鹿島 泰介氏と共に、事業創出のために必要なリーンスタートアップの本質、新規事業を生み出しやすい組織文化や採用・業務評価制度などについて解説した。

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なぜ「リーンスタートアップ」は“上手くいかない”のか?

 成功するビジネスのための方法論は常に探求されている。そして、現在最も注目を浴びているのが「リーンスタートアップ」だ。自らもその方法を実践するLean Startup Japan LLC代表の和波氏はリーンスタートアップで成功する企業と失敗する企業の違いを明らかにした。

和波 俊久Lean Startup Japan LLC代表 和波 俊久 氏

 最小単位の事業プロトタイプに最小限のリソースを投資して小さく事業を始めていくことで、ユーザーからのフィードバックを元に徐々に事業を育てていくシンプルな考えの落とし穴は、「組織文化」にあった。

リーンスタートアップの本質-「組織文化」が成功のカギ

 リーンスタートアップ以前のビジネスを成功させる方法論は、まず特出したアイディアがあって、それを機能させるためにSWOT分析や3C/4Cでマーケット分析をして徐々に事業計画を作っていくというものだった。

 その上で、十分なリソースを投じて事業を開始する。だから、分析後の資金投入は初期のアイディアを必ず成功させるという前提がある。

Before Lean図1. Before Lean

 一方で、リーンスタートアップではどのように事業を起こしていくのか。和波氏は自身のコンサルティングの経験をもとに以下のように語った。

リーンスタートアップではどんなコンセプト、どんなアイディアであっても、初期のものは全て仮説だと考えましょう、ということだと思います。

 リーンスタートアップでは、最初から成功を目指していない。最小単位の規模で、最小限のリソースを割いて、プロトタイプを市場で試すことで得られるユーザーの反応を頼りに事業を育てていく。だから、失敗を前提に考えている。代わりに、最低限のリスクしか負わない。

最初、マーケットからいい反応が返って来なくても、何度か投じているうちにコンセプトが微妙に修正をされていき、マーケットが本当に欲しいと思ってもらえるようなコンセプトで提供できるようになってくると、マーケットの方から非常に強い反応が返ってきます。

After Lean図2. After Lean

 この考え方は、日本の企業にもなじみ深いPDCAサイクルに他ならない。それを業務単位ではなく、事業単位で行っていくのがリーンスタートアップだ。このサイクルの前提にあるのは、失敗しそれを改善していくということ。
 だからこそ、リーンスタートアップが機能しない企業には一様に「失敗を許容しない組織文化」がある

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