きっかけは“小1の壁”を迎えた実体験――グルーヴノーツ佐々木久美子さんの「働き方のリデザイン」

福岡に拠点を置く株式会社グルーヴノーツは、IoT、ビッグデータ、AI を直感的につなぎあわせることのできる次世代プラットフォーム「MAGELLAN BLOCKS」を提供している技術集団だ。2016年4月からは、同社内にオープンしたモノづくりのFab施設「TECHPARK MAKERS」、アフタースクール「TECH PARK KIDS」を運営している。 「会社を軌道にのせなければいけない中で、子どもを育てるヘビーさが、当事者として子育てしやすい会社について考えるきっかけでした。」そう話すのは、株式会社グルーヴノーツ 代表取締役会長 佐々木 久美子さんだ。今回は、実体験から始まったワークスタイル変革についての取り組みと、未来を見据えた最先端テクノロジーを扱う技術集団としての今後のビジョンについて佐々木さんにお話を伺った。

[公開日]

[著] 小松里紗

[タグ] ワークスタイル

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「子育て」と「やりたいこと」を両立させる働き方。起業は1つの手段

株式会社グルーヴノーツ 代表取締役会長 佐々木久美子氏

――「女性の私が絶望せずにキャリアを詰めた理由」、読んでいてすごく感銘を受けた講演資料でした。起業時のお話を教えてください。

佐々木:会社を作った理由は、起業願望があったからではないんです。子どもを育てなきゃいけないってなった時、最初はエンジニアとしてどこかの会社に所属することを考えていました。2011年、オファーを受けた東京の会社に面接に行く予定でしたが、東日本大震災が発生し、全て仕切り直しになったんです。両親が近くに住んでいたので、子育てをサポートしてもらいながら転職活動をしていましたが、なかなか難しいなって。その後の見通しも立たず、日本中が暗くなっていくのを目の当たりにして、東京で働くことを考え直すことにしました。

前職の社外取締役であり、現在の代表取締役社長である最首英裕さんと起業や現在のビジネスモデルについて話し出したのもちょうどその頃ですね。福岡ではスタートアップがまだ盛り上がりを見せる前でしたが、周囲に起業について相談できる方が多くいたので、色々な方に相談をしました。子どもを育てあげるためには、生活を支えなければならないし、子育てするために時間の自由が必要です。そこで、1つの手段として起業を選択しました。

――最初の事業の構想はどうでしたか?

私自身、ゲームが好きで、スマートフォンのゲームが盛り上がってきたときに、そのプラットフォームを作ろうと思ったんです。ソーシャルのゲームではなく、昔からあるゲーム会社を応援したいという気持ちがありましたね。

――最初からうまくいったのでしょうか?

ある大手のゲーム会社さんから受注して最初は比較的順調にいきました。ところが、やってみて感じたのは、IT業界とゲーム業界はやはり違うということ。ゲームの世界って、エンジニアというよりクリエイターなんだなと。ITの世界では“整理整頓”が大事。ところがゲームの人たちって、管理されるのをとにかく嫌がるし、スケジュール出してって頼んだら、「プランA、B、Cのどれにします?」って紙を出されるみたいな感じで、コミュ障の塊が強い(笑)。だんだん上手く行かなくなって、けっこう悩んで、プロジェクトの管理については、IT業界の仲間にに手伝ってもらいました。

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