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共創し学習する新しい組織論

組織が「問題解決のパラドクス」に陥らないために必要な、リーダーの“触媒”としての役割

共創し学習する新しい組織論:第5回(コラム第3回)

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組織を壊す「問題解決のパラドクス」

 例えば、こんなことはないだろうか。

 本社が良かれと思って打ち出す様々な施策はあっても、それで良くなったようには思えない。確かに、どうも旧来の組織図では上手く行かなそうなのだが、しょっちゅう上から降ってくる新しい組織図では、何かものごとが好転したようにも思えない。新しい組織図に適応しようとして、現場はますます混乱するか、結局、「やったこと」にして元に戻ったりする。目標をもって仕事に取り組むことは大事だと新しい目標管理の制度が始まったが、これが上手く機能しないのでそのためにまた新しい制度が降ってきたりする。そしてそれがまた上手く機能せず、それを機能させるためのさらに新しい制度が降ってくる、ということが繰り返される。管理のための仕事は増える一方だが、組織が良くなった気がしないのはなぜだろうか。

 経営陣は動かない現場に焦り、現場は増える一方の仕事に疲弊している。これから先、組織はどう変わっていくべきなのか、何をするべきなのか。その中で今、多くの人々が頭を悩ませ、そして、お互いに組織内で不信感を持ってはいないだろうか。そうなればますますコントロールは強化され、現場はますます疲弊する。悪循環である。

 こうした良かれと思って行った解決策が、逆に問題をつくり出して深めていってしまうような状況のことを「問題解決のパラドクス」と呼ぼう。そして、既存のやり方の延長線上では、問題解決のパラドクスは乗り越えられないのは明らかである。では、どうしたらよいのだろうか。

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この記事の著者

宇田川 元一(ウダガワ モトカズ)

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