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EdTech 2.0:教育×テクノロジー

“プログラミング教育必修化”の前に必要なこと

第2回

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  IT系教育サービスが続々登場し、学校でも電子黒板やデジタル教科書が導入され始めるなど、教育におけるテクノロジー化は進んでいるが、その効果的な活用法については試行錯誤が続いているのが現状だ。本連載では教育情報化が専門であるデジタルハリウッド大学大学院の佐藤昌宏教授に、教育×ITの先端動向を解説していただく。

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教育情報化が進まない理由

――教育情報化に教育現場が前向きになれない事情もあるようです。

 情報漏洩への懸念から、教育情報のビッグデータ化やクラウド化に対して、教育現場が示す警戒心は確かに強いです。

 しかし、情報セキュリティが特に重要な他の分野、たとえば金融ではすでにネット銀行やネット証券が確立していますし、上場企業の財務情報などもすべてクラウド化されていますね。教育界だけがどうしてそんなに神経質なのでしょうか。
 情報セキュリティのガイドラインは、各地方自治体や教育委員会ごとに作られているケースが多いのですが、CD-ROMやUSBなどの外部媒体からの情報漏洩の反省から、さらに簡単に情報を送受信できるオンライン化などもってのほかだという考え方はまだまだ根強く存在します。

 なぜそんなことになっているのか。

 その最たる原因は「ITリテラシーの不足」だと思います。先の例も、結局、インターネットというブラックボックスを前に、情報漏洩リスクに対して誰も責任を持つことができず、事なかれ主義としてオンライン化を禁じているだけだと思います。テクノロジーによって何ができて何ができないのかをしっかり理解し、もっと上のレイヤーから責任あるガイドラインを提示すべきではないでしょうか。意思決定者、制度設計者がテクノロジーを知らないことは大きな問題だと思います。

佐藤 昌宏佐藤 昌宏 デジタルハリウッド大学大学院 教授
デジタルハリウッド大学大学院Effective Learning Lab.主宰。「デジタル技術を活用して新しい教育を創る」を研究テーマとし、世界の教育×ITの先端動向に関する情報を広く発信している。テクノロジーにより教育にイノベーションを起こすムーブメントEdTech分野の第一人者として、EdTech系スタートアップ各社がサービスを発表し合うEdTech Japan Pitch Festival、大企業によるEdTech支援プログラムEdTech Campのプロデュースなども手がける。

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