経営のB面における、ケアとしての「顧客の創造」
栗原:ケアと経営の関係を、もう少し解説していただけますか?
宇田川:「ケア」の反対は「選択」だと、オランダの医療人類学者アネマリー・モルが言っています。たとえば糖尿病の人やアルコール依存症の人が、つい食べてしまった、飲んでしまったということがありますよね。それを「悪い選択をした」と捉えるだけでは解決につながりません。そうしたのには理由があるはずで、ここからどうするかを考えて再スタートする──ということをやり続けるしかありません。人間は必ずしも合理的な選択をできないものだという前提に立ち、人間の弱さを受け入れるということがケアなんです。
