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脱レッドオーシャン!コア・コンピタンスの発見

第10回

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コンピタンスの「5つの基準」で評価する

3.コンピタンスを評価する

 最後に、リストアップされたコンピタンスを下記の5つの基準によって評価していきます。たとえば、各基準に照らし合わせて、0から5までの点数をつけてみましょう。総合的に高い点数を獲得したものは、持続可能な競争優位をもつ価値提案の拠り所となるコア・コンピタンスとなるでしょう(図表7)。

コンピタンスの評価図表7. コンピタンスの評価

A:顧客価値

  • それは、ターゲットとする顧客が認識できる価値の源泉である。
  • それは、顧客ベネフィットを増やすか、顧客コストを軽減する。
  • それは、現在の多くの顧客が重要視しているものである。
  • それは、顧客が将来に向けても継続的に期待しているものである。

B:競争優位

  • それは、顧客が我々の価値提案を選択する決め手である。
  • 我々は、競合他社に比べてその実効性に優れている。
  • 我々は、競合他社に比べてそれにかなりの投資をしている。
  • 顧客が我々の価値提案を選択する決め手はそれにある。

C:将来性

  • それを拠り所とする価値提案に対する需要が増えている。
  • それは、将来の新しい価値提案の創造に寄与する。
  • それは、将来参入する新しい市場を開拓する。
  • それに対してマイナスの影響を与える脅威は少ない。

D:持続可能性

  • 競合他社がそれを模倣するには、かなりの時間とお金を必要とする。
  • それは、特許、商標などの法律によって保護することができる。
  • それは、多くの眼に見えないものの組合せであるため、複製することは難しい。
  • それは、買収や外部のリソースを通じて獲得することは難しい。

E:堅牢性

  • それは、特定の個人やグループのものではなく、組織として定着している。
  • それをサポートするための知識やノウハウを共有する仕組みができている。
  • それをサポートするための情報システムが確立されている。
  • それをサポートするための組織的なインセンティブが存在する。

 いかがでしょうか? 繰り返しますが、価値提案の基礎となるものがコンピタンスです。コンピタンスの棚卸しやコア・コンピタンスの客観的な評価は、非常に重要です。是非、トライしてみて下さい。

 本稿内の出典・参考文献を以下にまとめます。

  1. Managing Core Competence of the Organization」(Shirish C Srivastava)
  2. Core Competence Value Assessment Checklist」(Daan Andriessen Weightless Wealth Research)

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この記事の著者

白井 和康(シライ カズヤス)

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