投資家ニーズの高い4大テーマにどう応えるか
では、企業は限られたリソースの中で、どの領域から開示の高度化を進めるべきなのだろうか。今回の調査では、日本の資本市場に関与する機関投資家へのインタビューを新たに実施し、投資家が「開示が不十分である」と感じているニーズの高い4つのテーマを特定した。吉田氏は、「企業が開示を停滞させている『活用余地のある領域』と、投資家が求めるテーマには明確な重なりがある」とし、具体的な4大テーマとSASBの活用方法を解説した。

1:イノベーションに関する機会の開示
投資家は環境規制や顧客志向の変化に対応した新市場の創出額に注目しているが、多くの日本企業は製品開発の定性的な説明に終始している。SASBの「製品設計とライフサイクル管理」カテゴリーを参照し、環境配慮型製品の収益額や収益比率などの定量的な実績値を経年変化とともに開示することが求められる。
