現場感覚が実効性を生む、事業部とコーポレートをつなぐ「6割・4割」の二本足打法
池側:組織変革の象徴である「FNBP」制度ですが、「所属部門長に6割、本社の財務経理部長に4割」というダブル・レポーティング体制をとられています。この比率の意図と具体的な機能について教えてください。
板倉:FNBPを経験して痛切に感じるのは、現場と財務の意思疎通の難しさです。研究や開発のメンバーは「減価償却費」という言葉を知っていても、それが日々の投資判断にどう直結するかの感覚が疎いのです。たとえば「1億円の設備投資」の案件があったとき、財務なら「10年償却だから今年のP/Lへの影響は1,000万円、上期が終わるから今年分は500万円だな」と瞬時に考えます。しかし現場では、総額のキャッシュの多寡だけで議論してしまいがちです。



