SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

おすすめのイベント

おすすめの講座

ビジネスアーキテクト養成講座

アセスメントとは「ビジネスの影響要因」の判定

第18回

  • Facebook
  • Twitter
  • Pocket

戦略策定プロセス2:マッチングステージ(1)

SWOT/TOWSマトリクスの作成

TOWSマトリクス図8:TOWSマトリクス

 マッチングステージでは、インプットステージで作成された成果物やその他の基礎情報をベースとし、様々な角度から戦略の方向性や戦略候補を探っていくことを目的とします。

 このステージにおける1つ目の作業は、ご存じの方も多い「SWOT/TOWSマトリクスの作成」です。図はTOWSマトリクスと呼ばれているものです(図8)。これは、洗い出された機会と脅威、強みと弱みをマッチングさせて、戦略候補のアイディアを出すことを目的とするものです。SO戦略とは機会を獲得するために強みを活用、WO戦略とは機会を獲得するために弱みを克服、ST戦略とは脅威を回避するために強みを活用、WT戦略とは弱みを克服して脅威を回避しようとするものです。

戦略ポジションとアクション評価(SPACE)マトリクス

競合ポジションの評価図9:競合ポジションの評価

 マッチングステージにおける2つ目の作業は、「戦略ポジションとアクション評価(SPACE)マトリクス」です。これは、業界における自社の戦略ポジションとそれに基づく行動の方向性を探ることを目的とします。最初に、財務的な強みと競争上の優位性という内部戦略ポジション、外部環境の安定性と業界の魅力という外部戦略ポジションの4象限に分類し、主要な要因を洗い出します。

 次に、財務的な強みと業界の魅力を+1(非常に悪い)から+7(非常に良い)、競争上の優位性と外部環境の安定性を-1(非常に良い)から-7(非常に悪い)の範囲で評価し、各々の平均を算出します。

競合ポジション/アクション評価マトリクス図10:競合ポジション/アクション評価マトリクス

 SPACEマトリクスでは、財務的な強みと競争上の優位性、外部環境の安定性と業界の魅力のという軸をベースに、4つの象限に平均スコアをチャートに展開していきます。横軸は、競争上の優位性と業界の魅力を足したもの(-2.60+4.20=1.60)、縦軸は財務的な強みと外部環境の安定性を足したもの(4.20-3.17=1.03)をプロットしていきます(図10)。4つの象限は各々、積極的、競争的、保守的、防御的という戦略行動としての方向性を示唆します。

 図のケースでいえば、バリューチェーンの垂直または水平統合、新しい市場の開発、多角化といった積極的な戦略行動をSPACEマトリクスは示唆していることになります。

次のページ
戦略策定プロセス2:マッチングステージ(2)

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • Twitter
  • Pocket
ビジネスアーキテクト養成講座連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

白井 和康(シライ カズヤス)

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

  • Facebook
  • Twitter
  • Pocket

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング