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DATAFLUCT久米村氏が語る、非構造データを活用した新規事業の創り方

Biz/Zine Day 2021 Summer レポート vol.08

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DATAFLUCTが開発を進める“ユーザー起点”のデータ活用

 昨今、個人情報活用について、様々な議論がなされ、制約が設けられるようになりつつある。その背景には、プラットフォーマーにデータを預けても、広告主起点で個人情報が活用されていると感じ、ユーザーの多くが不信感を抱いていることがある。家計簿サービスを例に見ると、ちょっとした分析程度ではユーザーは必ずしも満足しない。預けるデータの対価となりうるようなサービスが提供されてはじめて、ユーザーは自身のデータを渡そうと考える。

 たとえば、コーヒーのサブスクリプションで、ユーザーが好みとするコーヒー豆などの情報を収集・分析し、その結果をもとに的確なレコメンドがかなえば、ユーザーは積極的に自身のデータを提供するだろう。こうした「パーソナライズコーヒー」のような使われた方が、広告起点ではない“ユーザー起点”のデータ活用といえる。久米村氏は「今後は、自分のために使われることを前提に、自分のデータを渡すという流れは加速する。広告自体が広告主のための広告ではなく、ユーザーが必要としている情報をレコメンドしてもらうためのものになる」と語った。

 そうした時代に向け、DATAFLUCTでは、様々なサービスから旅行や購買、移動など個人のアクションデータを収集・分析し、味覚や趣味、嗜好などにおいて、リアルの自分と同人格の自分をデジタル上に作り上げる、「DATAFLUCT twin.(仮)」を開発中だという。それによって、たとえばデジタル上の自分に広告配信をしてもらい、それによって要不要のふるい分けをすることも可能になる。そして、各ユーザーに沿った形のレコメンドに特化する「エージェント」と連携する形になるだろうと予測する。

「企業側では、ビッグデータ解析や在庫情報、予測AIなどでエージェントを設け、どんどんレコメンドとして広告や情報を送る。しかし、そうした多量の広告を受け取るのは、“リアルの自分”にとって苦痛なもの。いらないメッセージでメーラーがびっしりになることも少なくない。そこで、リアルの自分のデータを反映させたデジタルの自分とエージェントを連携させることで、リアルの自分に負担なく、必要な情報やフィードバックの提供がかなう

と、久米村氏は説明する。

 そしてさらに久米村氏は、「このアルゴリズムによって、BtoBやECサイトのレコメンド、オフラインでのサービス提供にも活用できると考えている。情報銀行とはまた異なるアプローチで、ユーザーのためのデータ活用を進めていく」と語った。なお現在、嗜好や摂取カロリーなどの「味覚」、お金の使い方や将来設計などの「ライフスタイル」、環境購買などの「サステナブル」の3領域で「DATAFLUCT twin.(仮)」を開発中であり、2021年夏にはリリース予定だという。

株式会社DATAFLUCT 代表取締役 久米村隼人氏株式会社DATAFLUCT 代表取締役 久米村隼人氏

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【AD】本記事の内容は記事掲載開始時点のものです 企画・制作 株式会社翔泳社

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