VCというと、ベンチャー企業に投資し、上場したらリターンを得る「金融業者」をイメージするかもしれません。しかし、VCの役割は単にお金を出すだけではありません。投資先のベンチャー企業に対して、経営のアドバイスをしたり、販路を紹介したり、場合によっては人材を送り込むこともあります。お金以外にもさまざまな面でベンチャー企業を支援しているのがVCなのです。主に資金提供以外の支援に軸足を置いた「シードアクセラレーター」と呼ばれるVCも存在します。大企業がベンチャー企業を支援するコーポレートベンチャーキャピタル(以下、CVC)という試みも活発化しています。また、経済産業省を初めとする省庁や自治体も、ベンチャー企業の支援に力を入れ始めています。
2014年度のベンチャー投資金額は1,171億円(減少傾向2013年度比較)
VECでは毎年、日本に籍を置くVC等に対してアンケート調査を実施し、ベンチャー企業への投資金額を集計・発表しています(図1)。2014年度はVCやベンチャー投資を実施している事業会社等、合計で106社から回答をいただきました。
2014年度(2014年4月~2015年3月)の日本のVC等によるベンチャー企業への投資金額は1,171億円でした。2013年度に比べると、投資金額は35.6%減少しています。ただし、この金額を「国内のベンチャー企業向けの投資」と「海外のベンチャー企業向けの投資」に分解してみると、国内向けは740億円で、2013年度の718億円と比較して3.1%増えています。つまり、海外向けの投資金額が大幅に低下したため、全体の金額も大きく減少していることになります。日本では、海外向けの投資を積極的に行っているVCが一部の大手VCに限られるため、特定の数社による増減が統計値の増減に大きく影響しています。