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トラリーマンに学ぶ「働き方」

なぜ「トラリーマン」が重要な役割を担う時代なのか――あなたは虎、猫、ライオン、犬?

第1回対談ゲスト レオス・キャピタルワークス株式会社 代表取締役社長 藤野 英人氏:後編

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仲山さんの「キャリア・ストーリー」から、トラリーマンの特徴を考える

藤野英人氏:あらためて、なぜ仲山さんがトラリーマンなのか解き明かしてみましょう。ご自身で振り返ってみていかがですか?

仲山進也氏(以下、敬称略):えー、そうですね。まず、「レールから外れた経験」に関しては、司法試験に落ちて就職に切り替えるために自主留年して5年生になったという経験があります。それまで順調にレールを進んできたのでショックはありましたが、かえって気分が軽くなったんですよね。「もう『ちゃんとしなきゃ』と思わなくてもいいや」と。他人の評価にとらわれず、自分が面白いと思える道に進んでいこうという価値観に切り替えることができました。そういえば、指示命令や管理のない面白い会社をやっている人も、「ボクは中学受験を失敗しちゃったんですよ」と言っていました。そういう人が結構いる気がします。

藤野:いる、いる。他にも、病気や離婚、借金とか。いわゆる人生における負の経験を踏んだ人たち、成功者の中に結構いますね。要は、不幸ととらえられがちな出来事をいかにプラスのエネルギーに転換できるか。そのレバレッジを効かせられる力があるのでしょう。

仲山:一度レールから外れたことで、転職も決められました。新卒でシャープに入りましたが、組織が大きすぎて全体が見えないなか仕事をするモヤモヤが募って、まだ20人程度のベンチャー企業だった楽天に転職しました。いわゆる世間が真っ当とするレールから外れるリスキーな決断だったのかもしれませんが、僕自身はモヤモヤしたまま時間が経ってしまうことのほうがリスクだと思っていたので、全然リスクを取ったつもりはありませんでした。

藤野:楽天に入ってからはいかがでしたか?

仲山:仕事はむちゃくちゃ楽しかったです。でもまたレールから外れる出来事が起こりました。2000年に立ち上げた楽天大学が軌道に乗って部下も増えたのですが、マネジャーの役割をちゃんと理解しないまま、プレイヤーとして部下にダメ出ししまくる始末で。行き詰まった結果、マネジャー白旗宣言を会社に伝え、以後は現在に至るまで“部下なし”です。いわゆる出世ルートから外れたように見えますが、振り返るとあの選択のおかげで今があるなと思います。

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