イノベーションの邪魔をする「認知バイアス」3つのパターン
私たちは、生まれてから大人になる過程で、先入観やバイアス(偏り)を脳に蓄積していきます。無意識に、冷蔵庫を開けて、牛乳をコップに注ぎ、口に運んで飲めるのも、あまり考えなくても駅から自宅まで帰宅できるのも、全て先入観の成果と言えるでしょう。生きていく上で必要なことですが、唯一、新しい思考をする場合には邪魔になるのです。私たちの脳は「〇〇はこういうものである」と思い込む性質があり、それとは異なる姿を想像するのがとても難しくなってしまいます。
先入観は、認知心理学では「認知バイアス」として研究されており、実に様々なバイアスが存在します。コロンビア大ビジネススクールの教授であるジェイコブ・ゴールデンバーグと、イノベーション・コンサルタントのドリュー・ボイドは、次の3つのバイアスパターンがアイデアをひねり出すのに妨げになると指摘しています。(*1)