理念実現のためにはビジネスモデルを変える勇気も持つべき
最後の質問は、働き方改革のコンサルタントをしているという来場者からのものである。
「日々の業務に忙殺され、業務改善を試みる暇もない企業が多いように感じています。青野さん、永井さんはこれに対してどうお考えですか」
青野氏は、忙しくてなかなか業務改善のための時間が取れないというのは言い訳に聞こえると話す。幸福を高めるためならば、今ある仕事をいったんやめればいい。2018年の大晦日、ラーメンチェーンの幸楽苑が朝日新聞に「2億円事件」という広告を出した。後楽園は365日年中無休が売りだったが、元日の営業を休むという内容だ。2億円の売上を失うが、社員の幸せを大事にしたいというメッセージであった。これまで自分たちが売りにしてきたビジネスモデルを変える勇気を持つべきではないかと青野氏は主張する。