丸さん流ディープテックは、難題という“ディープイシューの解決”
蛯原:そういう、ある意味“儲からない領域”で事業をやっていこうと考えたのはなぜなんですか?
丸:僕は博士号を持つ研究者ですが、研究者というのはハイテクに溺れるんですね。これ以上薄くする必要もないのに超薄い何かを作るだとか、もっともっとスペックを上げていこう、という方向に向かいがちです。日本の企業もそうで、市場に求められる以上のものを作ってしまい、逆に市場に取り残されるようなことが起きていますよね。ノーベル賞を取ったりするにはそれも必要だとけれど、科学者として、そろそろハイテクを追っていくのが面白くない時代になっているな、と感じたんです。それが僕のディープテック熱のきっかけです。