アジアの新興国と日本の地方が共通して抱える「ディープイシュー」をグローバルに展開する
蛯原:アジアの新興国と日本の地方は、共通課題も多いです。例えばうちでは、インドで「DocsApp*5」というドクターアプリを提供するスタートアップへ投資しています。利用者の多くは、無医村ではないにしても医者にかかるには車で1時間走った上に2時間待たされるような町の人たちです。これ、日本でおじいちゃんやおばあちゃんが徒歩で通える範囲にまともな病院を置くコストが(国家財政による膨大な社会保障費負担がなければ)本来は維持できないような地方都市でも使えるソリューションのはずですよね。でも、そこにあまりリソースが割かれないという状態をどうやったら解決できるんだろう、ということをよく考えるんです。
僕の本に「地方がきている!」と書きました。アジアでは、そっちにお金が回っているという現状があるんです。でも日本では、地方にお金も人材も回っていない。そこが近々の大きな問題だと思うんですよね。