ヤマハ発動機のDX推進
──リーマン・ショックの影響を10年間かけて脱却して、攻めの投資を行えるようになったということですね。では、DXと新規事業に関して、それぞれの取り組みを聞かせてください。
大西 圭一氏(ヤマハ発動機株式会社 IT本部デジタル戦略部 主査、以下敬称略):社内で「DX」という言葉が使われ始めたのは、おそらくはコロナ禍になってからだったと思います。2017年当時に使われていたのは「IT」とか「デジタル」といった言葉でしたが、その段階で既存のIT部門以外に、デジタルを使ってどう事業を伸ばすかを考えるタスクチームが作られていました。