生成AIを活用する雇用現場で起こる新たな課題
筆者は、雇用関係の組織コンサルティングや国内法に関する環境整備、また近時話題になることが多い、人的資本経営関係の支援を行っています。そんな立場と、国内における雇用実務の観点から見て、経営における生成AIの重大な論点は、職場での「最適な活用方法」だけにあるわけではないと考えています。
具体的には、あまり論じられていない「生成AIを活用する場合の、今までにまったくない内容を持つ人事管理上の課題」が大きく出てきつつあると見ています。それは何かというと、「判断・把握・情報」の問題です。今までの経営や人事の考え方では、「生成AIの事業への活用に関する判断が行いにくい・生成AIによる影響が把握しにくい・生成AIに関する正しい情報が把握しにくい」ということです。