マネーワークのプロセス2:マネーに映し出しているアイデンティティの逆側のアイデンティティを取り戻す
次にマネーワークでは、アイデンティティの逆側を見ていきます。なぜなら、例えば「自由」を得ようとしている人は、「自由でない状態が起きないようにする」「自由でない状態を避ける」ために多くのエネルギーを使っているからです。
そこで「自由でないことを受け入れることができ、楽しめるように」という視点で、その人の状況に沿ったセンテンスを作り、先程と同様、声に出してみます。ここでも頭だけではなく、身体を通じて感じることが重要です。その過程の中で、例えば「自分のことを束縛するような、何かの箱の中に自分を入れること」が大切なときもあるのではないかと考えてみるのもよいでしょう。すると、「自分を箱の中に入れて、いまは特定の仕事に集中するんだ」という状態が思い浮かび、「自由でないこと」もときには大切であると感じられるかもしれません。
このようなプロセスの継続により、「自由」の逆側のアイデンティティである「自由でない」というアイデンティティも少しずつ受け入れることができ、楽しめるようになっていきます。結果として、「自由でない」という状態をただ避けるのではなく、より意識的に「自由でない」状態を選択することができるようになっていきます。
すると、単に「自由」というエネルギーを取り戻すだけではなく、対極にある「自由でない状態」も楽しめるというエネルギーも含めて、統合的に取り戻すことが可能となってきます。両極性の中を選択的に生きていけるため、私たちがソースとしてビジョンを具現化していく際に、とても大切なこととなります。
このようにマネーワークでは自分がマネーに映し出していることに自覚的になり、本来の自分のアイデンティティを逆側のアイデンティティと共に自分のアイデンティティの一部として統合的に取り戻すことを意図しています。
また、マネーワークは「できるだけ少しのサポートで、人々が自分で自分を自由にしていくことが可能となり、人生において、より多くの時間を『愛してやまないこと』に使ってほしい」というピーターの考えのもとで作られています。マネーワークによってソースプリンシプルの実践が深まっていきます。つまり、マネーワークを通じて、誰もがソースとして愛してやまないことを創作できる可能性を高めていけるのです。