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IoTサービスデザインによる「IoT進化論」

IoTを“ビジネスに変換する”、「類推的問題解決」と「9つの着想パターン」とは?

第3回

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IoTによるサービスデザインは「モノ・ヒト」ではなく「情報をコピーして流す」

 デジタル化は多くの変化を生み出していますし、これからも生み出すでしょう。今回ご紹介した例は、あくまで既存業務を前提としたデータの活用であり、まだまだ「改善」の域を出ないものです。しかし、今後はデータ活用を前提として、業務や産業のよりよいあり方を再定義する動きが加速していきます。産業の再定義の着想は、改善的なデータ活用とは非連続であり、いくら改善を続けていても着想できるものではありません。

 例えば、デジタル化によって、本、ビデオ、音楽の産業はありようから変わってきました。モノ、ヒトではなく情報が動いたほうが、時間も、コストも、資源も望ましい姿に近づいています。同じように、服、金属製品、文房具などのモノを買うよりも、図面を買い、家でプリントする時代がやって来ています。レストランでの食事をレシピとロボットによって家で再現できます。病院に行かなくても医療行為を受けられます。農地にヒトが出向いたり、農作物を地球の裏側まで運んだりしなくても、ノウハウの形式知化・共有と植物工場で新しい地産地消ができます。

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この記事の著者

大黒 健一(ダイコク ケンイチ)

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