パナソニック エレクトリックワークス（以下、パナソニック）は、次世代オープンビルプラットフォーム（ビルOS）に関する実証実験を、福岡地所と共同で実施すると発表した。

　同実証実験は、空調、照明、エレベーターなどビルの基本設備の操作、それらのリアルタイムデータおよび蓄積されたデータ群を、統一的なAPIとして提供し、アプリケーションを開発できる建物モデル構築の足掛かりとなるものだとしている。

　現在BAS（ビル・オートメーションシステム）は、建物の高機能化や設備管理の省力化のため、ビル運用に不可欠な存在となっている。その一方で、建物全体の一元管理によるシステムの大規模化とシステム構成が建物ごと、かつ設備ごとに完結している点から、柔軟なリニューアルや機能のアップデートが困難な側面があり、急激に変化するトレンドやニーズへの迅速な対応が難しいという課題を抱えているという。

　今回の実証実験では上記の課題を解消する糸口を探るため、ビル内の建物管理スタッフの位置情報データAPIを生成し、それらをもとに制作されたアプリケーションにより、業務効率化ができるかを検証するとしている。

　将来的には、ビル内のAPIをオープン化することで、様々な分野でのアプリケーション開発環境を整え、従来のBASが抱えていた問題の解決や新たなサービスの創造を実現していくと述べている。

実証実験の概要

• 目的：ビルOSを活用してのAPIの生成、サービスおよびアプリケーションの開発による建物の価値向上について検証
• 対象建物：天神ビジネスセンター（福岡市中央区）
• 実証期間：2023年12月1日～2024年3月31日