KDDIとGITAI USA（以下、GITAI）は、2023年12月7日にロボットで基地局アンテナを設置する実証を実施し、成功したと発表した。
両社は、ロボットのみで設置が可能な基地局の支柱やアンテナを新たに試作。同実証では、あらかじめ設置していた支柱に探査車（ローバー）がアンテナを運搬し、アーム型ロボットがアンテナを支柱頭頂部に設置を行い、ケーブルに接続の上、通電に成功したという。同実証の概要は以下のとおり。
- 月面模擬環境にあらかじめ設置していた5メートルの支柱まで、探査車（GITAI社ローバー）がアンテナを運搬
- 2台のGITAI社アーム型ロボットが、アンテナを支柱頭頂部まで持ち上げ、支柱に接続
- GITAI社ローバーに接続されている別の同社アーム型ロボットがアンテナのケーブルを接続して通電
- GITAI社アーム型ロボットにて、ケーブルおよび支柱頭頂部のアンテナを取り外し
両社は今後、月面探査活動を支援するため、同実証を通じて得た知見をもとに月面モバイルネットワーク構築を目指す。KDDIは、同実証の成果と、地上でのモバイルネットワークインフラの構築に関する知見を活用し、顧客へ高品質な通信サービスを提供することで、アルテミス計画に貢献していくとしている。
なお、同実証を共同で実施したGITAIには、「KDDI Open Innovation Fund 3号」（運営者：グローバル・ブレイン）を通じて出資しており、オープンイノベーションへの取り組みも引き続き強化するとともに、共創パートナーとともに新たな体験価値を創造していくという。
