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ビジネスアーキテクト養成講座

ビジネスアーキテクチャーを表現する“概念モデル”

第2回

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ビジネスアーキテクチャーを構成する「3つの層」の連携

 ビジネスアーキテクチャーを構成するビジネスモデル、モチベーションモデル、ケイパビリティモデルという3つの層を適切に連携させることは、ビジネスアーキテクチャーの最も重要な部分ではないかと思います。なぜなら、今日のビジネス環境において、新しいビジネスモデルとその戦略を描けない、ビジネス計画と実行の乖離、ビジネス効果を説明できないIT投資コストなどは、多くの経営者の悩みの種であろうと推察するからです。

 3つの層の連携には多くの側面がありますが、最も重要な側面について見ていくことにしましょう。

 まずは、ビジネスの方向性としての事業戦略を「プロダクト革新」「顧客インターフェース」「オペレーション基盤」のいずれかの1つに焦点を当てることです。同時に3つの柱に焦点を当ててはいけません、3兎を追うものは1兎も得ずということになってしまいます。

 次に、戦略としての焦点が当てられた1つの柱に、残りの2つの柱をフィット(適合)させることです。

 最後に、戦略を実現するために必要なケイパビリティを構築するための実行計画を立案していきます(図8)。

 こうすることにより、ビジネス設計、計画、実行という3つの層を適切に連携させていくことができるわけです。また、今日においては、情報技術がケイパビリティの多くを実行もしくは支援できるポテンシャルを持っているわけですから、ITプロジェクトの正当性をも説明することができるようになるでしょう。

ビジネスアーキテクチャーの3つの柱の間の連携図8.ビジネスアーキテクチャーの3つの柱の間の連携

 図8を例にすると、顧客インターフェースに焦点を当てた戦略(顧客インティマシーやトータル顧客ソリューションなどと呼ばれます)を選択した場合、他の2つの柱を、この戦略と連携させるように設計する必要があります。また、この戦略を実行するためには、「顧客リレーションシップ管理」「販売チャネル管理」というようなケイパビリティの定義と構築が実行計画のトップ・プライオリティとなるでしょう。

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この記事の著者

白井 和康(シライ カズヤス)

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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