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デジタルマンガで急成長するベンチャーcomicoに聞く

comicoインタビュー(前編)

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 日本文化として、世界から認知されるようになった「マンガ」。かつて業界を牽引したコミック誌が苦戦する一方、ここ数年で「電子コミック」が急速に市場を拡大している。中でもゲーム事業で知られるNHNグループが2013年10月にリリースした「comico」は、“スマホに特化した”電子コミック&ノベルプラットフォームとして注目の存在だ。オリジナルコンテンツを核としながら、読者のコミュニケーションを活性化する。その独創的な仕組みによってマネタイズの源泉を得るという、次世代メディアの1つの在り方と言えるだろう。まず前編では「comico」の紹介とともに、そしてビジネスとしての狙いについて紹介する。

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“出版不況”の声をよそに急成長するデジタルマンガ

NHN comico株式会社 事業推進戦略担当 鶴見雅弘氏/SP Webチーム マネージャー 春木博史氏/UIデザインチーム 酒井亮太氏/サービス開発室 日野森寛也氏

 クールジャパンの掛け声の元、日本のアニメやマンガコンテンツを、世界中に発信していこうという機運やここ数年盛んだ。しかし、国内に目を向けるならば、コミックもいまひとつ元気が無い。若年層を中心に本を読まない人が急増しており、その影響はマンガやライトノベルなどにも及ぶ。従来型のコミック雑誌は軒並み部数を落とし、市場全体で縮小傾向だという。
 しかし、出版社の不調や書店、取次の倒産などの“出版不況”が語られる一方で、電子書籍は近く実に成長しているという調査がある。
2008年頃から登場した電子コミックは、またたく間に売上げを伸ばし、2013年には前年度比28.4%増、2014年は35.2%増と好調に推移している*。さらにその波及効果で、2013年には紙のコミック市場が18年ぶり上昇に転じたという報告もある。
(『電子書籍ビジネス調査報告書2015』インプレス社の調査に基づく個人ブログ

2年3ヵ月で1200万DL、6000作品が誕生

 電子コミックが好況の中、「comico」は “スマホに特化した”電子マンガ&ノベルプラットフォームとして2013年10月にリリースされた。既に様々なサービスが存在しており、やや後発であることは否めない。しかし、従来のサービスとは一線を画した新たな仕組みで、順調に読者を増やしている。

 他のサービスと最も大きく異なるのは、まずスマートフォンに最適化されていること。そして、無料でオリジナル作品が閲覧でき、その作品やクリエイターを核としてファンのコミュニティが形成されることです。投稿機能経由で作品が公開され、約6000作品のなかから130名以上の公式契約作家、つまりはプロとして作品でお金を得る人が生まれています。(チーム マネージャー 鶴見雅弘氏)

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伊藤 真美(イトウ マミ)

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