カヤックのフラットな全員参加型組織を支えるのは「ブレストするカルチャー」だった

ホラクラシ―:透明性を軸とした経営とは(第4回)

 最近注目が高まりつつある「ホラクラシー経営」。早くも8年前からホラクラシー的経営を実践してきたダイヤモンドメディア株式会社の武井浩三代表取締役が、相通じる経営スタイルを持つ面白法人カヤックの代表取締役CEO柳澤大輔氏と語り合った。前半では、カヤックにおける「管理しない経営」の背景とそれを可能にしているブレストについて、その目的を伺った。今までの連載はこちらから。

[公開日]

[語り手] 柳澤 大輔 [聞] 武井 浩三 [取材・構成] やつづかえり [編] 栗原 茂(Biz/Zine編集部)

[タグ] ワークスタイル 企業戦略 ブレスト ホラクラシ― 全員参加経営

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楽しく自由にやる「組織」を作るのか、どんな組織でも“面白がれる人”を作るのか

武井(ダイヤモンドメディア株式会社 代表取締役 共同創業者):
 柳澤さんとはプライベートでもお話をさせていただく機会があって、カヤックさんの仕事の仕方を伺っていると、「この人達はどんな環境でも楽しめるんだろうな」ということをすごく感じます。

柳澤(面白法人カヤック 代表取締役CEO):
 僕らは「面白法人」と名乗り、「面白く働く」ことに皆で真剣に取り組んでいます。個々人が面白く働くには主体的にならないといけないので、そういう意味では社員の自主性や自律を目指すホラクラシーと親和性があるのかなとも思います。ただ、究極的に面白がれる人間になると、人が作ったどんなルールの上でも面白がれるので、一周して、正直どんな組織でもいいということになるのですが。

武井:
 「たとえどんな環境下でも楽しもうよ」というスタンス、それって最強ですね。僕自身は、今はメンバーが自由に動ける「しくみ」をどう作るかということを一生懸命試みているところなので、カヤックさんとはそこが違うのかなと感じています。

柳澤:
 「楽しく自由にやる」ということは一致しているかもしれないけど、そういう「組織」を作ろうとしているのか、どんな組織でも楽しめる「人間」になるようにお互い努力しているのかは、微妙に求めているゴールが違うということですよね。

 すごく主体性を大事にする楽しい組織にした結果、そこで働くメンバーが他社ではまったく通用しなくなってしまった、というのでは本末転倒だと思っていて、究極はどんなところでも通用する人材になるというゴールを踏まえつつ、可能なかぎり管理しない組織を作っていこうとしています。管理しないということは、会社として強制することができるだけ少ない状態がよいと思っています。例えば、メンバー同士が評価しあうという制度がありますが、これに参加しないのもOKだし、管理しないチームばかりというのもある意味偏っているので、逆にガチガチに管理されたチームが同居していてもよいとさえ考えていて。唯一のルールがあるとすれば、年に2回だけ会社の理念について考える合宿については全員参加ということになっています。ただ、それも、参加しなかったから特別なペナルティがあるということでもない(笑)。

柳澤大輔柳澤 大輔 氏(面白法人カヤック 代表取締役CEO)

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