IoT時代の「共創」仕掛け人、ウフル八子知礼氏

あらゆるものがネットワークにつながることで、ビジネスが大きく変化するIoTの時代。日本の企業にとっては、大きなチャンスともいわれる一方、実現に向けては課題も多い。こうした状況の中で、日本企業が取り組むべき戦略はどのようなものか。シスコから転身し、新たにウフルIoTイノベーションセンターのセンター長として活動を開始した八子知礼氏に聞いた。

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[著] 京部康男 (Biz/Zine編集部)

[タグ] IoT

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シスコから転身、IoTベンチャーとしての挑戦

株式会社ウフル 上級執行役員 IoTイノベーションセンター所長 兼 エグゼクティブコンサルタント
日本OMG i3上席研究員 八子知礼 氏

「IoTの時代に重要になるのは、サプライチェーンなどのバックエンドから組み込みデバイスまでのエッジ領域までの各分野の専門性を連携させること。そのためには、一社単独ではない共創の取り組みが重要となります」と八子氏は切り出した。

モノとモノとがデジタルネットワークを通じてつながるIoTの時代。製造、流通、医療、交通、インフラ分野でインターネットのネットワークによって急速な変化が始まっている。企業が成功していくためには、それぞれの専門性を持つ企業が連携していく戦略が必要とされている。世界の動向をみれば、ドイツの「インダストリー4.0」や、アメリカの「インダストリアル・インターネット」など産業界と国家が一体となった政策が打ち出されている。日本でもそうした取組の端緒は現れてきてるもののダイナミックな政策は打ち出されていない。日本の産業再生のラストチャンスと言われるIoTの時代に、企業が自社の枠を超えて連携していくには、情熱を持ったオルガナイザーが必要だろう。

そうした状況の中、シスコシステムズのコンサルタントであり、クラウドのエバンジェリスト的活動でも知られる八子氏が、デジタル・マーケティングのベンチャー企業のウフルに移ったことは、業界の人々に驚きを与えた。ウフルIoTイノベーションセンターのリーダーとして着任早々、精力的に活動する八子氏。転身の理由についてこう語る。

「ウフルはこの1年ほどで100人ぐらい増えています。急成長している理由は、三井物産やNECソリューションイノベータなどの出資もあり、大きく資本構成が変わったということもあります。もともとクラウドのインテグレーションとデジタルマーケティングが主軸でしたが、ここ数年IoTに力を入れてきていて第三の柱にしようということで、IoTイノベーション研究センターが設立され、私が招かれたという経緯です。」

ウフル単独ではなく、様々な会社と連携するための協業の場として「IoTパートナーコミュニティ」が6月に生まれ、すでに29社が参加している。ウフルは発起人ではあるが、参加企業の合議制でオープンな形で運営をしていくのだという。

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