SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

おすすめのイベント

おすすめの講座

事業開発者のためのビジネスIT

GE、IBM、コマツなどIoTのリーダー企業がサブスクリプションビジネスに取り組む理由

Zuora Japan社長 桑野氏インタビュー(後編)

  • Facebook
  • Twitter
  • Pocket

前編では米国でサブスクリプション・ビジネスの台頭とその背景についてZuoraの桑野社長に聞いた。後編では、今まさに盛んなIoTをビジネス化するにあたり、グローバルメガ企業が、サブスクリプションのプラットフォームを採用している動向について伺った話を元に解説する。

  • Facebook
  • Twitter
  • Pocket

GE、IBM、コマツ――IoTに挑むメガ企業がサブスクリプションを採用

Zuora Japan株式会社 代表執行役社長 桑野 順一郎 氏
Zuora Japan株式会社 代表執行役社長 桑野 順一郎 氏

前編記事はこちら

 IoT(モノのインターネット)の可能性として語られるのは、様々なデバイスやセンサーから得られるデータを分析、活用することだ。大量かつ自動的に収集された第三者に提供、販売するビジネスモデルも登場してきている。IoTで集まるデータを販売する場合、センサーでデータを収集したデータをそれぞれの単位で値段をつけて販売するわけではなく、月額の定額制や従量課金という方式がとられる。さらにベーシックプランに上位のプランを設けてアップグレードするという風に、サブスクリプションモデルで収益化するというビジネスモデルが出てくる。

 IoTというと製造業のセンサーネットワークと販売や生産の最適化のシナリオが語られるが、欧米企業では収集したデータを「新しい収益源」と見みなし、事業化を計ることに前向きだ。たとえばGEは旅客機のエンジンにセンサーを付けてリアルタイムに分析し、運行中のトラブルの発生箇所などを着陸前に知ることができるようにしている。さらに飛行ルートを最適化することにより、燃費を節約できるサービスも提供中だ。これらを従量課金、成功報酬型にすることで、IoTによるサブスクリプション・ビジネスを収益化している。

 そのGEが、IoTにより設備や機器から最大限に引き出すためのプラットフォームとして自社開発したのが「Predix」だ。そこにZuoraが採用されている。GEは「2020年までにソフトウェアで世界のトップ10入りする目標を掲げ、東海岸でも大量のエンジニアを採用し、デジタル・トランスフォーメーションを行っている最中だ。

 IBMも同様の戦略転換をおこなっている。IBMは従来の汎用機などのコンピュータのプロダクト販売モデルやITソリューションの提供から移行する中で、ここ数年は業績的にも非常に苦しい状況が続いてきた。現在は、クラウドや人工知能(AI)であるWatsonによるビジネスモデルで収益化を図ろうとしている。いずれもサブスクリプションで、IBMもそこでZuoraを採用している。

 国内ではコマツが現場のソリューションを提供している。ドローンを飛行させ測量したデータを三次元化し、シミュレーションしたデータを活用し、若い人でも熟練工と同じように建設機械で工事ができる、というものだ。ここでもやはりZuoraが使われている。

さらに東芝もIoTとZuoraで「モノ」ビジネスから「モノ+こと」ビジネスへの転換をするために組織を立ち上げ、大きな変革を始めているところだ。

会員登録無料すると、続きをお読みいただけます

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

次のページ
サブスクリプションは「積み上げ型」の収益構造

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • Twitter
  • Pocket
事業開発者のためのビジネスIT連載記事一覧

もっと読む

この記事の著者

BizZine編集部(ビズジンヘンシュウブ)

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

  • Facebook
  • Twitter
  • Pocket

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング