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トップランナーの知見から“クリエイティビティ”を「5つのレイヤー」に分解し見えてきた「イノベーションの条件」

Biz/Zine Day 2016 Autumn “デザイン”を軸に据えた「事業開発の条件」レポートvol.4

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 Biz/Zine の連載の中でも人気の高い「Design×Management=Innovation」。入山章栄氏、佐宗邦威氏が、ゲストを囲んでイノベーションとクリエイティビティに対する多彩な意見を交換し、様々な気づきや示唆を得てきた。そこで、Biz/Zine初のイベント「Biz/Zine Day2016」に入山章栄氏、佐宗邦威氏が登壇し、「デザイン」を軸に企業経営とビジネスについて語った。後編では両氏によるクロストークの模様をお届けする。

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「同族企業」がイノベーティブな理由は、「知の探索」を可能とする長期ビジョンの存在

ブランドは“とんがりと誠実さ”のバランスによって成り立つものだと思う。自分もそれをテーマにしているが、何か示唆を得られれば。(来場者からのコメント1)

イノベーションの重要性について現場はそれなりに理解しているものの、なかなか経営層には伝わらない。説得し、組織に浸透させていくための知恵がほしい。(来場者からのコメント2)

 「Design×Management=Innovation」の読者であり、入山氏・佐宗氏の講演をご覧いただいた会場からの声を起点にクロストークはスタートした。その声を受けて、入山氏は次のように語る。

まず日本企業の経営陣に知ってもらいたいことは、“知の探索”を行っている企業ほど、過去20年間の売上・経常利益・成長率も高いということです。そして、さらにユニークなのは、そうした高パフォーマンス企業は同族会社に顕著であることです。(入山氏)

 その理由は「長期ビジョンで経営を考えられる環境にあること」にあるという。つまり、“知の探索”は大変かつ効果がすぐに出るものではない。そのため短期で成果を出すことが求められる企業の場合、そこにリソースを割けないことが多い。しかし、同族会社なら、トップが変わるのは世代が変わる時。自身の子どもに会社を手渡す時にベストな状態にしておきたいという親心が、20~30年先の社会や自社の在り方を見ることにつながるのだという。

 “知の探索”やデザイン思考を積極的に取り入れ、M&A でも「どうしてそこを?」と思われるような会社を買ったりしている。しかし、それは長期ビジョンに基づいたものであり、むしろ“今利益が出ている”会社でもそぐわないものであれば目もくれないという。

 そして、こうした同族会社と同様に、長期ビジョンに基づいた取り組みを導入しているのが、IBM やデュポン、GEなどのトップグローバル企業だ。経営層が集まり、「メガトレンド」をキーワードに、50年、100年後の世界について議論するという。一方、日本では大企業ほど数年で経営陣が交代してしまう。それでは、こうした長期的視野を持ちにくいというのが実状だろう。そして、佐宗氏は「ブランドを育てるという観点からも大きな意味合いを持つ」と語る。

ブランドの“とんがりと誠実さ”もまさに創業者の“思い”を引き継げる環境があってこそだと思います。大企業だと、商品開発とマーケティングのように、組織が分断されていることで、元々の立ち上げた人の思いが引き継がれないまま市場に出ることも多い。また、2~3年スパンでの異動も、そのような思いの断絶を生みます。プロダクトのライフサイクルに合わせて人が変わるのは重要ですが、そのスパンが短すぎる弊害のほうが大きいのではないでしょうか。創業者=言い出しっぺが、最後までやり続けられる環境にあってこそ、単なる新製品ではなくブランドとして育っていくのでしょう。(佐宗氏)

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