SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

おすすめのイベント

おすすめの講座

Biz/Zineプレス

あなたの会社の「決定的瞬間」は?ガートナー トンプソン氏が問いかける

「ガートナー カスタマー 360 サミット 2017」講演レポート

  • Facebook
  • Twitter
  • Pocket

人生、社会、組織、時代において、「あの時からすべてが変わった」と思える瞬間がある。 この「決定的瞬間」をはっきり意識して、その後の変化の意味を考えることは戦略として重要だ。 ガートナーのイベント「ガートナー カスタマー 360 サミット 2017」でエド・トンプソン氏が語った内容をお届けする。

  • Facebook
  • Twitter
  • Pocket

人生を決める「決定的瞬間」

ほんの短い瞬間が、大きな変化を導くことがある。マーケティングや流通の業界では有名な「真実の瞬間」という言葉がある。これは1981年にスカンジナビア航空のCEOに就任したヤン・カールソンの言葉で、「顧客フロントの従業員が顧客に接する15秒間が、最終的に企業の成功を左右する。」というものだ。(『真実の瞬間』ヤン・カールソン)

同じように人生においても、その後の人生を大きく変えてしまう瞬間がある。ある人にとっては運転を学んだことがその後の仕事や昇進におおきな影響を及ぼす。キャリアにとって、就職、転職、昇進などいくつかのマイルストーンがあるが、それぞれにつながる決定的瞬間があることに後になって気づくこともある。

「作家スティーヴン・キングが子供の頃、初めてオリジナルの物語を書き、母親に読んでもらったところ、母親から「本になってもおかしくないほど良くできているわ」と言われたという。スティーヴン・キングは、「後にも先にもこれほど嬉しいと思ったことはない」と述べている。」(エド・トンプソン氏)

決定的瞬間の特徴は、めったに発生せず、増幅効果があることだ。親の後押しの一言、面接での上司の言葉、仕事でお世話になったメンターなど、キャリアにとっての決定的瞬間につながることが多いとトンプソン氏は言う。そして決定的瞬間を意識すること、糧にすることはキャリア、人生を豊かにするという。

組織・社会・業界における決定的瞬間を意識せよ

テクノロジーと決定的瞬間『出典:ガートナー(2017年2月)』
テクノロジーと決定的瞬間 『出典:ガートナー(2017年2月)』

企業戦略家やマーケター、イノベーターにとっては、決定的瞬間を自らの組織、業界や、顧客に当てはめて考えることは意義があるとトンプソン氏は言う。組織の場合はM&A、新任CEO、新製品、新チャネルが転換点となる。トンプソン氏があげた代表的な企業の決定的瞬間は、以下のものだ。

  • IBM [新任CEO]: ルイス・ガースナー氏(1994年3月)
  • Western Union [新規チャネル]:電報(1851年)/ファクス(1935年)/衛星(1974年)
  • Nokia [新製品]:紙(1871年) — ゴム(1898年) — ケーブル(1912年) — 電子機器(1963年) — 携帯電話(1982年)
  • Beijing Automotive Group (BAIC Group) [新規競合]:Beijing Automotive Industry Holding
  • Walt DisneyとPixar Animation Studios[M&A] 2006年1月24日に合併— 「ウォーリー」「カールじいさんの空飛ぶ家」「メリダとおそろしの森」「インサイド・ヘッド」「塔の上のラプンツェル」「アナと雪の女王」
  • Daimler-BenzとChrysler [M&A] :1998年11月12日にし、2007年に解消
  • Smith & Nephew[新規顧客]:従属人口指数が33%を超えているため、創傷管理や整形外科の医療機器の販売が急増

会員登録無料すると、続きをお読みいただけます

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

次のページ
デジタルの時代の決定的瞬間に備えよ

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • Twitter
  • Pocket
Biz/Zineプレス連載記事一覧

もっと読む

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

  • Facebook
  • Twitter
  • Pocket

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング