リスト生成、文章構成、画像分類など6API
A3RT(アート)は「ANALYTICS & ARTIFICIAL INTELLIGENCE API VIA RECRUIT TECHNOLOGIES」の略称。今回、無料公開をするAPIは下記6種類となる。
■Listing API
リスト生成用API。ユーザーの行動ログをもとにアイテム間の相関リストや各ユーザーへのレコメンドリストなどを生成することが出来る。
■Image Infuluence API
画像を偏差値で評価するAPI。画像と対応する偏差値を用意することで、自分好みの画像の探索に利用できるモデルを作成することが可能となる。
■Text Classification API
文章を自動的に分類するAPI。文章と文章に対応するラベルを用意すれば、オリジナルの文章分類モデルを作成することが可能になる。
■Text Suggest API
入力された文章の後続に出現する文章を作成するAPI。テキスト入力に合わせてAPIを叩くと、テキスト入力支援ツールの作成が簡単にできる。
■Proofreading API
日本語で書かれた文章に対して、誤字脱字がないかを自動的にチェックするAPI。また、書き換えた方が良さそうな単語の候補も出力する。
■Talk API
様々なアプリケーション上でユーザーとの対話を自動化するAPIする。日常会話レベルでの応答が可能。
活用実績と今後の予定
これまでの活用事例としては、リクルートライフスタイルが運営するヘアサロン・リラク&ビューティの予約サイト『ホットペッパービューティ』で、ネイルデザインのカラー検索や類似デザインの検索システムを実装し、クリック率や閲覧画像数の増進につなげた。
また中古車情報サイト『カーセンサー.net』での「画像による車種検索機能」や「車の内装色による絞り込み機能」の実装をおこなった。
画像による車種検索機能では、街中で撮影した写真や、雑誌の車を撮影した写真を使用することで、その場で車種を確認でき、そのまま販売店や価格を調べることも可能となる。車の内装色による絞り込み機能では、既存の画像を機械学習で解析することにより、中古車販売店の負荷をかけずにサイト利用者が「好みの内装色」による検索を新たに行うことが可能になった。従来のサイトに実験的に新機能を導入しABテストを行ったところ、機能を利用したカスタマーの問い合わせ率が、機能を利用していないカスタマーと比較して110%に上昇するなど、サイト利用者のアクションが向上する結果となったという。
今後は無料公開するAPIを順次拡大予定で、文章要約や屋内位置測定などのサービスを予定しているという。