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組織変革のための方法論「Positive Deviance」

組織での関係性を変え“ポジティブな逸脱行動”を普及させるPositive Devianceの方法論

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ネガティブの解消ではなく、ポジティブの実現に目を向けるPDの哲学

 実践プロセスとしてのPDは、「Define(定義する)」「Determine(決定する)」「Discover(発見する)」「Design(デザインする)」という4つのプロセスで構成される。

 まずは解くべき問いを定義するDefine。最もPDの哲学を理解して進める必要があるのが、この最初のステップだ。問いが間違ってしまえば、間違った解決策を生み出し、解けない問題に永遠時間を費やすことになってしまう。

Positive Deviance

 問題定義における重要な概念が「Flip」(反転させる)だ。

ジェリー・スターニンジェリー・スターニン氏がよくしていたFlipのジェスチャー
写真:デイビット・F・ガッサー

 反戦デモへの参加を求められたマザーテレサは、「それは反戦のためのデモなのですね?」と何度も確認したあとで、「それでは私は参加しません」と答えた。反戦のためなのになぜと不思議がる人々にマザーは答えた。「それが、戦争反対のためのデモならば、私は参加しません。もし、それが平和のための行進であれば、私は喜んで参加します」と。

 反戦デモをどのように行うかではなく、平和の行進にどうやって皆を巻き込むかを考える。ネガティブをなくすことではなく、ポジティブを実現することに目を向ける。屁理屈の様に聞こえるかもしれないが、何を問題としてとらえるかはPDの最初のステップであり、その後の方向を決める。

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山田 竜也(ヤマダ タツヤ)

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