アクセンチュアによるグローバル調査レポート「CMOの役割の再考(Rethink the Role of the CMO)」は、CXは現代の企業にとって新たな戦いの場となっているとしている。調査対象企業の約87%が、従来型の体験では顧客を満足させることができないと回答。こうした環境の変化により、CMOの役割は従来型のブランド広告やコミュニケーションの枠を超えて、ビジネスの成功につながる顧客体験の実現計画の推進にまで拡大しているという。過去の調査では、CXスコアが1ポイント上昇すると、年間収益が1,000万~1億ドル増加することが明らかになっており、CXは企業の利益拡大を促すことが証明されたとしている。
北米のアクセンチュア インタラクティブ責任者であるグレン・ハートマン(Glen Hartman)は「多くの最高経営責任者(CEO)が新たな経営幹部の肩書きを模索する理由の1つに、CEO自身が『いまだ誰もCX計画をうまく推進できていない』と感じていることが挙げられます。CMOが事業部門間やさまざまな関係者をつなぐコラボレーターの役割を果たすことで、彼らの潜在能力は最大限に開花し、売上増加につながるCX計画を強力に推進できるようになるでしょう。そうすることでCMOは顧客の声を反映し、かつ、企業、代理店、テクノロジー パートナーの連携を図りながら、世界最高の顧客体験の提供に注力できるようになります」と述べた。
この調査レポートによると、企業の88%が、過去2年間でCMOの職域が変化しており、その傾向は今後2年間も続くという。優れたCXの提供を推進するには、CMOがこの新たな複合的な役割を受け入れ、CMOコラボレーターとして常に考え、行動する必要があるとしている。