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「b8ta」が先駆け実践する“体験型店舗”──ブランドと消費者双方のUXを高める新たな小売のカタチ

Biz/Zine Day 2021 Autumn レポート Vol.7

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 デジタル化が進み、消費者の購買行動が大きく変化する中、ブランドマーケティングのあり方も変化を迫られている。コロナ禍によりその傾向が一層強まる今、ブランドはリアル店舗をどのように活かすべきなのか。RaaS(Retail as a Service)のパイオニアと呼ばれるシリコンバレー発の体験型店舗「b8ta」に、そのヒントを探る。今回、「DX時代における小売業の生存戦略」をテーマに、10月21日にオンライン開催した「Biz/Zine Day 2021 Autumn」から、b8ta JapanでCOOを務める羽田大樹氏による講演「RaaSパイオニア『b8ta』が掲げるリアル店舗での新たな体験価値」をレポートする。

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「売上を主目的としない」体験型店舗

 そもそも、「b8ta」はなぜ体験型店舗として生まれたのか。羽田氏はその背景として、スマートフォンを用いたインターネットの活用による消費者の購買パターンの変化と、それにともなう企業のブランドマーケティング、チャネル戦略の進化を挙げる。

 「近くの実店舗で既に知っているブランドを購入することが一般的であったスマホの普及以前とは違い、現在では消費者は場所や時間を選ばずオンラインでの購入が可能な上、D2Cブランドのようなスモールプレーヤーも選択肢に入ってきています。そこで企業も、オンライン・オフラインの様々なチャネルを駆使して顧客体験を提供するマーケティングを進めるようになってきました」(羽田氏)

 このような状況下で、「そもそも、今の小売に求められる価値とは何か」「消費者は何を求めて実店舗に足を運ぶのか」「ブランドはタッチポイントとして実店舗をどのように使うべきなのか」といった問いと真剣に向き合う必要性が高まっている。そして、問いに対して「b8ta」として出した解が「体験型店舗」であると羽田氏は語る。

 b8taは2015年に米国・サンフランシスコで誕生し、現在はドバイ、サウジアラビア、そして日本でも店舗を展開している。日本法人である「b8ta Japan」は2020年8月、新宿と有楽町に2店舗を同時オープン。2021年11月には、渋谷・宮益坂下に3店舗目もオープンした。

 「リテールを通じて人々に“新たな発見”をもたらす」ことをミッションとして掲げるb8ta。その店舗は、売上と利益の最大化を目指し、棚割やプロモーション、接客などをそのために最適化する従来の店舗のあり方とは、コンセプトからして大きく異なっている。

 体験を通じて人々に発見をもたらすことをミッションに置くb8taの店舗は、商品同士の間にはゆったりとしたスペースを設け、消費者がストレスなく店内を回遊できるレイアウトとなっている。また、POPやポスターは一切用いず、必要な情報はすべて商品の隣に設置されたタブレットの中に、統一されたフォーマットで収まっているという。

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この記事の著者

鈴木 陸夫(スズキ アツオ)

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