SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

おすすめのイベント

おすすめの講座

Biz/Zineニュース

NEC、作業現場などに設置された多数のカメラ映像を分析する技術を開発 2023年度中の実用化めざす

  • Facebook
  • Twitter
  • Pocket

 日本電気(以下、NEC)は、作業現場などに設置された多数のカメラ映像のリアルタイムかつ高精度な分析を可能とする「アプリケーションアウェアICT制御技術」を開発した。

 同技術は、大量の映像データの中から分析すべき重要な領域を自動的に抽出する「重要領域予測技術」と、抽出した映像内の領域の重要度やネットワークおよびコンピューティングの負荷状況に応じて作業現場の端末(エッジデバイス)とクラウドに分析処理を動的に振り分ける「ダイナミック負荷分散技術」という2種類のAIから構成されている。

 同技術により、ICTリソースを効率的に活用することで、多数のカメラを設置した大規模な現場において、リアルタイムかつ高精度に状況を把握して生産性の向上を図ることや、不安全行動に対する注意喚起や回避策を実行することなどが可能になるという。

「アプリケーションアウェアICT制御技術」によりリアルタイムかつ高精度な分析を実現<br/>[画像クリックで拡大表示]
「アプリケーションアウェアICT制御技術」によりリアルタイムかつ高精度な分析を実現
[画像クリックで拡大表示]

 技術の特徴については以下のとおり。

重要領域予測技術

 カメラ映像に映った人やモノから、映像分析AIで処理すべき領域(重要領域)を自動で抽出。映像内の人やモノ、地面などの背景、それらの境界といった領域単位で映像分析精度への影響を学習することで、処理すべき領域単位で重要度を予測する。この学習は、映像分析AIに入力する映像を変化させた場合の分析結果の変化のみに基づいており、行動認識や物体検出といった映像分析AIの種類、内部処理方法には依存しない。このため、多様な映像分析AIに対して適用可能だとしている。

映像分析AIで処理すべき領域を予測<br/>[画像クリックで拡大表示]
映像分析AIで処理すべき領域を予測
[画像クリックで拡大表示]

ダイナミック負荷分散技術

 映像内の領域ごとの重要度や処理・通信負荷に応じて、処理をエッジデバイスとクラウドに動的に割り振る。具体的には、エッジデバイスの処理負荷やクラウドに処理を転送する際の通信負荷のリアルタイムな予測を行い、重要領域予測技術で判断された重要度の情報と組み合わせる。これにより、処理能力および通信帯域を超えないように映像領域単位で処理を割り振るという。

エッジデバイスとクラウドに映像領域単位で処理を分散<br/>[画像クリックで拡大表示]
エッジデバイスとクラウドに映像領域単位で処理を分散
[画像クリックで拡大表示]

 NECは今後、アプリケーションアウェアICT制御技術について物流倉庫や建設現場などでの実証を行い、2023年度中の実用化を目指すとしている。

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • Twitter
  • Pocket
関連リンク
この記事の著者

BizZine編集部(ビズジンヘンシュウブ)

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

  • Facebook
  • Twitter
  • Pocket

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング