サントリー食品インターナショナル（以下、サントリー）、キリンビバレッジ、コカ・コーラ ボトラーズジャパン、セブン-イレブン・ジャパン（以下、セブン-イレブン）、富士通の5社は、富士通が開発したAIシステムを活用し、商品外装ダンボールの破損レベル判定の統一化に向けた共同実証実験を、6月21日より開始する。

　同実証実験では、これまでばらつきが生じていた納品可否の判断を、「飲料配送研究会」の基準を使用した富士通のAIシステムにより客観的に判定する仕組みを飲料メーカー・流通業が共有。製造・配送・販売を担う各社で破損レベル判定の統一化を目指すという。

　これにより、軽微な外装破損商品を流通させることで、商品廃棄を抑制し、食品ロスを削減。また、荷受時の検品時間や倉庫での返品作業を軽減することで、清涼飲料業界や流通業界が抱える物流課題の改善にも貢献していくとしている。

　共同実証実験の概要は以下のとおり。

対象商品

• 清涼飲料水

実施期間

• 2023年6月21日～2024年9月末まで（予定）

実施範囲

• 各社複数倉庫で実施

各社の役割

• キリンビバレッジ：自社倉庫での運用と判断基準統一化推進
• コカ･コーラ ボトラーズジャパン：自社倉庫での運用と判断基準統一化推進
• サントリー：自社倉庫での運用と判断基準統一化推進
• セブン-イレブン：流通倉庫との連携と判断基準統一化推進
• 富士通：AIシステムの構築と運用

　なお、今回第1ステップとして5社で実証実験を開始するが、今後多くの製造・配送・販売に関わる企業に同取り組みへの参画を呼び掛け、実証実験の範囲を拡大していくとのこと。これにより、AI精度の向上と判定基準の業界標準化を実現し、食品ロスの削減および物流課題の改善を目指すという。