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SDGs時代に必要な「バックキャスト思考」、商品開発の鍵となる「便利と不便の空白地帯」

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 アミタ株式会社が主催する「SDGs戦略研究会」は、2015年9月に国連総会で採択された「持続可能な開発目標(SDGs : Sustainable Development Goals)」をいかに企業の経営に落とし込むか、理解を深めるための場だ。2017年6月27日(火)に行われた第3回の研究会では、環境科学に造詣が深い東北大学名誉教授の石田秀輝氏が講師を務め、定められた17の指標のうち「Goal8:人々の働きがいと経済成長を両立させること」について取り上げた。SDGsとその活用方法、制約の中で心豊かに暮らすための「バックキャスト思考」、ネイチャーテクノロジー、これからの商品開発に必要な「間」などが語られた。

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“思考の足場”を変えない限り「モノが売れない時代」は続く

 石田氏はまず、SDGsを企業のビジネスやサービスに取り入れようとするとき、うまく機能しない場合が多いのはその本質を理解できていないからだと指摘する。前提として「SDGsは物差しとして使うもの」だと参加者に伝えた。

石田:SDGsはグローバルなこれからのビジネスの『共通言語』であると同時に、自分たちのサービスや商材を評価する『ものさし』として使うものです。不足している部分を見極めたり、価値の整理をしたりするのに活用できます。ただSDGsの17の指標を必要に応じてクリアすれば何かを達成できるわけではありません。重要なのはSDGsを物差しとなる指標としていかに使いこなすかなのです。

SDGs図版引用元:国際連合広報センターのサイト

 SDGs「Goal8」が目指すのは「人々の働きがいと経済成長を両立させること」。しかし現在、世界の経済状況は「モノが売れない」という大きな問題を抱えている。石田氏によると、これは近代社会が大きな転換期を迎えているからだと言う。

石田:考え方のものさしを変える必要があります。たとえば、自動車。ひとりで車に乗る人がほとんどの今、60kgの人を運ぶために1.5tもの装置を使っているということです。しかもそれが大手を振って『エコカー』という看板をつけて売り出されている。思考の足場を変えない限り、転換している社会に対応できません。そのためにSDGsが活用できるのです。

 石田氏が言う思考の足場を変えるとは、従来の「フォーキャスト思考」から「バックキャスト思考」に転換するということだ。このバックキャスト思考の方法については記事の後半で言及する。

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