SHOEISHA iD

※旧SEメンバーシップ会員の方は、同じ登録情報(メールアドレス&パスワード)でログインいただけます

おすすめのイベント

おすすめの講座

Biz/Zineニュース

川崎重工業ら3社、自動操船・係船を目指す「安全離着岸支援システム」実用化に向け共同研究・開発

  • Facebook
  • Twitter
  • Pocket

 川崎重工業、川崎汽船、川崎近海汽船の3社は、港湾内での船舶の操船、離着岸、係船作業の安全性と効率化を向上させるための自動操船・自動係船を目指す「安全離着岸支援システム」の実用化に向けた研究・開発を共同で行うことに合意した。

 同システムの実用化に向けた研究では、川崎汽船と川崎近海汽船の2社が持つ操船ノウハウと、川崎重工業がこれまでの舶用機械事業で培ってきた推進機システムインテグレーション技術および係船支援技術を融合し、離着岸操船および係船作業の課題解決と安全性の確立を目指す。

 現在、港湾内での離着岸作業は、操船技術に精通し、船固有の操縦性能と係船設備の特性を熟知した乗組員によって行われているが、船舶の大型化による操船の高度化や船員人材不足の社会課題から、船舶操船・係船における安全管理の向上が求められている。

 同システムは、操船者の安全離着岸操船をAIなどの最新技術でアシストし、省スキル化することによって、離着岸作業の課題解決につながることが期待されている。港内操船、離着岸操船、係船作業、係船管理の4つの対応を一気通貫で支援するシステムで、最大の特徴は推進機と係船機の連携制御により実現する係船作業の支援だという。

 川崎近海汽船が運航する内航船を活用し、実用環境下での研究・開発を行うことにより、2025年春までに同システムの確立を目指すとしている。

 システムの特徴は以下のとおり。

  • 港内操船:船体運動予測モデルと船位測定や距離計測などのセンシング技術を活用。操船者への支援を目的とした将来の進路・速力や停船位置といった船体運動予測情報を提供
  • 離着岸操船:自動定点保持システム(DPS)であるKICSに船体運動予測情報を付加し、気象・海象などの様々な外力に影響される船速や船体姿勢を最適に自動制御する
  • 係船作業:KICSによる推進機制御と係船機を連携制御させ、着岸係船作業時の安全操船と乗組員の安全係船作業の双方を支援。カメラや各種センサーによる監視と作業の見える化により、係船時の人身事故の危険を減らす
  • 係船管理:停泊中の係船索に加わる張力を船上にて検出し、リアルタイムで船内任意の場所から索張力を監視できるシステムを構築。同システムにより係船索に関するトラブル防止と乗組員の作業負荷軽減を目指す
安全離着岸支援システムのコンセプト図
[画像クリックで拡大表示]

この記事は参考になりましたか?

  • Facebook
  • Twitter
  • Pocket
関連リンク
この記事の著者

BizZine編集部(ビズジンヘンシュウブ)

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

この記事は参考になりましたか?

この記事をシェア

  • Facebook
  • Twitter
  • Pocket

Special Contents

PR

Job Board

PR

おすすめ

新規会員登録無料のご案内

  • ・全ての過去記事が閲覧できます
  • ・会員限定メルマガを受信できます

メールバックナンバー

アクセスランキング

アクセスランキング