Sansanが実践する「Transform」に向けたカスタマーサクセス組織づくり
カスタマーサクセス組織を成熟していくためには、どんなことをしていけばいいのだろうか。山田氏はSansanでは顧客のライフサイクルを更新回数で区切っていると話す。導入期は導入から半年くらいまで。続く運用期は更新1回目までであり、活用期が更新2回目までで、その後は定着期となる。更新1回目で解約が発生した場合は、そもそも顧客がサービスとフィットしていなかったことが原因であることが多いため、カスタマーサクセスのフォローの良し悪しは更新2、3回目に影響してくると考えている。
Sansanのカスタマーサクセス組織は3つの部門から成っている。1つめはCSMという、顧客をフォローしている部門。2つめはリニューアルセールスという部門で、ここは顧客の契約更新に責任を持ち、アップセルを提案していく。3つめはカスタマーマーケティングという部門である。カスタマーマーケティング部門は、3つの機能を持つ。まずは契約してくれた顧客に活用トレーニングを行い、ユーザーコミュニティを作って、そこに顧客を誘導する機能。そして、顧客らからのフィードバックをプロダクトやサービスに反映するように社内に働きかける機能。最後がカスタマーサクセス組織の人々の業務を円滑にする基盤を作ったり、顧客向けのコンテンツを作ったりする機能である。