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オープンイノベーションとCVCの実践者

オムロン井上智子氏が語る、シナジー一辺倒なCVCで事業化が難航する理由と大企業組織の在るべき姿とは？

【前編】オムロン株式会社／オムロンベンチャーズ株式会社　井上智子氏

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既存事業とのシナジーに囚われすぎた結果、事業化が進まない

──実際にオムロンベンチャーズの活動を始めてから直面した課題はありますか。

井上：当時のオムロンでは、外部の技術と自社の既存事業とのシナジーを重視した投資に重きを置いており、その結果として小さな活動にとどまってしまうという課題がありました。10年、20年先の未来のために素晴らしいチャレンジをしている起業家が世界中にたくさんいるのに、オムロンの既存事業とのシナジーだけで一緒にできることがなければ投資しづらい状況が生まれており、これは両者にとってもったいないと思ったんです。

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