Domoは2023年2月16日、3,000人以上の社会人を対象とした従業員の生産性と戦略的エンゲージメントに関する最新レポートを発表した。
同調査により、企業データおよび最新テクノロジーの利用の有無が、従業員の業績への貢献度に影響を与えていることが明らかになったという。また、従業員が利用できるテクノロジーや戦略的データの不足により、管理職が気づかないうちに、従業員を「スリープワーキング(潜在能力を十分に発揮できない)」状態に陥れている実態も浮き彫りになったとしている。
同調査は、米国(n=2,001)、英国(n=500)、オーストラリア/ニュージーランド(n=500)の、フルタイムで働く18歳以上の成人(合計n=3,001)を調査対象として、Method Research社が作成、Cint社が配布したオンライン調査により実施。サンプルには、デスクワーカーと非デスクワーカー、また管理職が混在している。回答者のジェンダーは等分されており、年齢層、居住地域、人種はさまざま。データ収集期間は2022年8月2日~19日だという。
概要は以下のとおり。
多くの従業員が、「重要なビジネス目標やインサイトについて理解していない」と回答
- 約3割(31%)が「全社的な戦略について知らされていないと感じる」と回答
- 約半数(45%)が「戦略的アイデアを得るためのデータを利用する権限がもっとあるといい」と回答
多くの従業員が、「毎日の仕事量に対応するための適切な環境が整備されていない」と回答
- 6割以上(62%)の従業員が「より優れたテクノロジーツールがあれば、もっと多くの仕事をこなせる」と回答
テクノロジー・戦略的データの不足が従業員を「スリープワーキング(潜在能力を十分に発揮できない)」状態に
- 半数以上(58%)の従業員が、過去5年間でテクノロジーに対するニーズは高まっているにもかかわらず、「テクノロジーツールを利用する権限が追い付いていない」と回答
組織的にテクノロジーの利用に投資するメリットについて
テクノロジーの利用に組織的に投資することは、個々の従業員のエンパワーメントのほか、以下のようにコスト削減や離職率の低下も期待できるという。
- 回答者の4分の1(24%)にあたる従業員が、「過去12ヵ月間の職場の離職率が高かった」と回答し、「テクノロジーツールがもっと必要な職場だった」と回答した従業員はその数値が71%と急昇
- 米国内の企業だけでも、従業員に適切なテクノロジーを提供することによって、毎週65億ドルの貴重な労働時間を取り戻すことができる
- 従業員の62%が、「便利なテクノロジーの利用が増えれば、職場でより幸せになれる」と回答
- 従業員の58%が、「テクノロジーの利用を増やすことで、景気後退を乗り切ることができる」と回答