クラウドテクノロジーの次に何がやってくるのか?
生産性という観点から考えると日本はOECDに加盟する34カ国の中で22番目に位置する。特にサービス分野、バックオフィス分野においては生産性が低いと評価されている。
そこで、生産性向上のために注目されているのがクラウドベースのソフトウェアである。これによって、運営経費を下げたり、情報共有の質を強化したり、生産性を向上させたりすることが期待される。
freeeという会計ソフトもその一つとして挙がるが、日本においては、クラウドベースのソフトウェアの採用は日本の中堅、中小企業のうちの30%程度というのが現状であり、対して、アメリカでは、60%近くの企業が採用している。
そこで、freee 株式会社 代表取締役の佐々木大輔氏は、アメリカでクラウドサービスを展開する二人の起業家の考えに耳を傾ける。最初に登壇したのは、Evernote Co. CEO フィル・リービン氏だ。
今、30年前と企業の生産性というものは異なってきています。古い「生産性」の考え方はうまく機能しなくなってきており、私たち自身の振る舞いを変えなくてはならなくなりました。これからは、近代的な「生産性」の定義に合った働き方を可能にするものが必要であり、今、人々の仕事が大きく変わろうとしています。そのような背景から会社を設立しました。(フィル・リービン氏)
次に登壇したのは、Googleドキュメントの生みの親として知られるBoxのサム・シュアレス氏。
ブラウザがプラットフォームとして確立されるのを見てきたとき、これは非常に興味深いソフトウェアに対する考え方だと思いました。そこで、2年半前にBoxという会社に入り、いろいろなプロダクティビティー、および、企業はどのように機能していくか、追求しています。(サム・シュアレス氏)
二人の起業家を前にして、佐々木氏はクラウドサービスに対して彼らが観ているもの、描いているものを問うていく。
聞いたのは、ずばり、「次に来るのは何なのか、クラウドベースのテクノロジーの中で次にやってくるのは何なのか?」という点だった。