ソフトバンクと北海道大学大学院水産科学研究院(以下、北海道大学)、北海道美深町は、IoTやAI、バイオロジーを活用した実践的な養殖チョウザメの優良系統の確立を目的とした産学官連携協定を3月28日に締結した。
2014年12月に、北海道大学大学院水産科学研究院および水産学部と美深町が包括連携協定を締結し、町を挙げてチョウザメの養殖を行い、2020年にはキャビアの販売を開始している。また、2020年2月に北海道大学とソフトバンクがチョウザメのスマート養殖共同研究プロジェクトを開始し、IoTやAIを用いたチョウザメの尾数カウントとトラッキングに成功している。
今後、IoTやAIの技術をより広範囲で実用化するためには、キャビアの品質および生産量の向上が重要となるため、キャビアを生産している美深町、チョウザメのバイオロジー研究を推進する北海道大学と最新技術を保有するソフトバンクの3者によるイノベーティブな取り組みを進めることにしたという。
今回の連携協定によって、北海道大学のチョウザメの生物学的知見、美深町の高い飼育技術、ソフトバンクのIoTやAIを密接に連携させ、プロジェクトを推進していくという。今後、チョウザメの養殖における優良系統をつくることで、低価格で高品質なキャビアの生産を行うだけでなく、水産分野における新たなテクノロジーの確立を目指すとしている。
役割
- 北海道大学:筋骨格モデルの解剖学の見地からの調査、チョウザメの生物学の見地からの調査
- 美深町:チョウザメの飼育
- ソフトバンク:画像解析や機械学習による個体識別および行動分析、神経科学(Neuro Science)の見地から動きの生成、チョウザメのCGシミュレーションの作成