今回の共同研究では、アルツハイマー病・パーキンソン病の病因となるタンパク質の凝集・散開するメカニズムの解明を、ハカルスのAIを活用した画像解析技術を用いて試み、治療法開発を目指すという。
この取り組みについて東京大学大学院薬学系研究科 富田泰輔教授は「様々な神経変性疾患において、細胞内外の異常タンパク質の蓄積や細胞内輸送の異常などが発症プロセスに重要であることが明らかとなっており、これらを定量的に解析し、様々な薬剤の影響を見積もる必要が出てきています。これまでそのような解析は細胞や組織を染色後、得られた画像データの解析を人為的に行っていましたが、ハカルス社と共同でそのプロセスを自動化し、機械学習を用いてノンバイアスに解析する手法を開発することで詳細に解析できるのではないかと考えました」と話す。
また、HACARUS 代表取締役CEO 藤原健真氏は「HACARUSはこれまで、スパースモデリング技術を用いた画像診断およびR&Dプロセスの自動化に積極的に取り組んできました。その二つの強みを掛け合わせて、CNS(中枢神経系)分野において富田先生と共同研究に取り組めることを非常に喜ばしく思っております。今後とも、弊社のAI技術を用いてR&Dの効率化を支援し、医療の発展に貢献できるよう邁進してまいります」と語った。