塩野義製薬と島津製作所は、下水モニタリングをはじめとする公衆衛生上のリスク評価を目的とした、合弁会社「AdvanSentinel」を設立した。
欧米では、都市の下水中の新型コロナウイルスを定期的にモニタリングすることで、流行状況の早期検知や収束判断などを行うほか、施設の下水のモニタリングにより、クラスター感染の早期検知を行っている。
AdvanSentinelは、塩野義製薬サイエンスを活かした新規分析手法の開発力や、島津製作所の分子測定技術などに加え、両社が培ってきた、下水モニタリングを通じたネットワークを活用。新型コロナウイルス感染症のほか、パンデミックや公衆衛生上のリスク把握などに向けたオールジャパン体制の構築を目指すとしている。
同新会社はまず、喫緊の課題であるCOVID-19の感染状況の、より正確な把握に貢献。今後は、COVID-19以外の感染症や人々の健康、生態系に好ましくない公衆衛生上のリスク評価を行い、「見える化」する新たなインフラを構築するという。