伊藤忠商事は、子会社であるグリッドシェアジャパンを通じて、小売電気事業者と提携してNFブロッサムテクノロジーズが製造販売する家庭用蓄電池を遠隔で制御する実証を順次開始する。
同取り組みを通じて、冬季に予想される電力需給逼迫の回避、および小売電気事業者の電力調達コストの低減など、再生可能エネルギー大量導入時代における電力需給の最適化を目指すという。
伊藤忠商事は、これまでに販売した約5.5万台の家庭用蓄電池の内、AIを活用して電力の最適制御を行うグリッドシェアジャパンのネットワークに接続されている約3.5万台の蓄電池を活用し、電力需給逼迫の回避、調整力の確保を目指す。グリッドシェアジャパンの提供する蓄電池AIサービスを利用の顧客を対象に、蓄電池を使った電力の需給バランスを調整する実証(DR)を行う。
具体的には、電力需給が逼迫し、市場での電力調達コストが高騰しやすい時間帯に、提携する小売電気事業者の要求に応じてグリッドシェアが遠隔で蓄電池を充放電することで、事業者の電力の使用を抑制し、電力の需給バランスを調整。同実証の参加者には、その対価が支払われるという。
実証の概要は以下のとおり。
- 提携小売電気事業者:東北電力、東京電力エナジーパートナー、中部電力ミライズ、九州電力(2022年12月現在)
- 対象:提携小売事業者の管内でグリッドシェアジャパンと契約する顧客
- 規模:最大約17,000台、約51MW/167MWh
- 期間:2022年12月中旬~2023年3月末頃まで(提携小売電気事業者による)