CeFILは、経団連の高度情報通信人材育成部会の実行機能を引き継ぎ、2009年7月に経団連の有志企業により設立されたNPO法人で、経団連、大学、企業と連携し日本の成長戦略を推進するための活動に取り組んでいる。
DBICには、製造業、サービス業、金融・生損保、IT企業など27社の国内大手企業が参加する予定で、参加企業同士、参加企業とベンチャー、あるいは産学が連携して、エコシステムを構築して、新しいビジネスを創造し、競争力を上げていくことを目的としている。
このため、DBIC設立と同時に世界有数なビジネススクールとして知られるスイスのIMDおよびシンガポール経営大学(SMU)の両校と連携し、多彩な教育プログラムを提供して、第4次産業革命のなかで勝ち残るための人材育成を積極的に実践していくとしている。
昨年9月に国内の有志企業約30社とDBIC設立のための準備委員会を発足、国内企業においてデジタル・テクノロジーを活用したビジネス・イノベーションが起きにくい理由や、それをリードする人材が育ちにくい原因、経営層がデジタルビジネスイノベーションについてどの程度自分の課題としてとらえているか、などの本格調査を実施。欧米、東南アジアにおけるイノベーションモデルや人材育成の最新事情の研究を行ってきたという。
そのなかで、デジタルビジネスの時代にあっては、「顧客視点でビジネス価値を創造する」マインド改革や実践学習の必要性、「自前主義を脱皮して、業種を超えたオープンイノベーションを実現すること」の重要性といった、新しい経営課題も浮き彫りになってきたという。
DBICは、こうした状況を踏まえてCeFILの組織内に設立するもので、日本で初めて、企業が業種や規模の枠を超えて自由に集い、自由に議論できる「オープンイノベーションのためのプラットフォーム」を提供し、リアルなプロジェクトを生み育てていくという。また、経営層や戦略スタッフのための人材育成プログラムとして世界最高レベルのものを持ち込んで実践していく。さらに、ベンチャー企業、デザイナー、アカデミシャンを大手企業と結びつけるための支援プラットフォームを提供していくとしている。
このため、 イノベーション・プロジェクトを実践したり、調査・研究情報をプレゼンすることが可能な施設「オープンイノベーション・ガーデン」を虎の門に9月中旬に開設し、大手企業と国内外のベンチャー企業が相互にプレゼンテーションを行う機会を提供するという。