「機械データは大量になるため、特徴量を抽出し、適応させるためのモデルの選定などに時間もかかり知見も少ないという課題があった。われわれの波形特徴量抽出エンジンは、時系列データから特徴量を自動的に抽出し、予測精度を向上させる。これを処理基盤に実装していく。」
グローバル統括でありアクセンチュア アナリティクスの日本統括でもある工藤卓哉氏はこう語った。
機械学習ではデータを端的に表現できるような特徴を見つけ出すための特徴量抽出というステップが必要になる。従来の機械学習では職人芸とも言われたこの特徴量抽出をさらに自動化させたディープラーニングが、最近のAIの進化の背景である。アクセンチュアは時系列の波形特徴量抽出をおこなうエンジンを独自に生み出し、特許を出願中だという。
乗用車、トラック、船舶のエンジン等、各種機器に付属するセンサーデータから多種多量の時系列データがアップロードされる場合に、時系列データの特徴を自動的にとらえ、機器がどのような状態にあるかを把握することができるという。
アクセンチュアはこうしたノウハウ、知見と合わせクラウドベースで分析の処理基盤としての「アクセンチュアインサイトプラットフォーム」(AIP)を提供していく。
AIPはこれまで分析基盤を持っていなかったクライアントが短期間、安価に始められるとともに、初期にはPoC(検証)の実施環境を提供する。環境立ち上げには1〜2週間、分析PoCやアプリの構築は2〜4ヵ月と迅速化し、運用、保守、分析のコンサルティングまで一括しておこなうBPOサービスも提供する。また長期の契約には導入コストを無償化するという。
料金体系は、分析環境の最小構成で初期費用100万円、月額費用は50万円から。(コンサルティングやデータ移行、分析支援は含まない場合)