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日立、ブロックチェーン技術の利用環境を提供するクラウドサービスを開始

サプライチェーン分野での活用に向けトレーサビリティ管理のプロトタイプも開発

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 日立製作所は、さまざまな業界や分野で適用が期待されるブロックチェーン技術を利用可能な「Blockchain PoC環境提供サービス」を開発し、5月9日から販売を開始すると発表した。あわせて、サプライチェーン分野におけるブロックチェーン技術の活用促進を目的に、ブロックチェーン技術を活用したトレーサビリティ管理システムのプロトタイプ開発についても発表した。

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 「Blockchain PoC環境提供サービス」は、ブロックチェーン技術を実装した「Hyperledger Fabric(ハイパーレジャー・ファブリック)」の利用環境を提供するサービスになる。このサービスにより、ブロックチェーン技術を活用したアプリケーションプログラムの開発や、さまざまな分野におけるブロックチェーン技術の適用可能性の検証を迅速かつ容易に実施でき、実用化に向けた取り組みを加速するという。

 また、今回のサービス開始にあわせて、サプライチェーン分野におけるブロックチェーン技術の活用促進を目的に、ブロックチェーン技術を活用したトレーサビリティ管理システムのプロトタイプを開発した。このプロトタイプは、部品メーカーや完成品メーカーといった製造業のサプライチェーン全体における製品販売、部品・材料調達などの情報をブロックチェーン技術により記録し、トレーサビリティ管理を可能とするデモアプリケーションになる。

 このプロトタイプを活用して、顧客企業やパートナーとの協創活動を進め、部品メーカー、完成品メーカー、小売・流通事業者、顧客など多岐にわたる取引において、透明性かつ信頼性の高いトレーサビリティ管理の実現をめざすとしている。

 ブロックチェーン技術は、改ざんが極めて困難という特徴を持ち、複数のシステムで取引の履歴を分散共有し、結果を確認し合うことで、取引の正当性・透明性を確保することが可能だ。日立は、The Linux Foundationが設立したブロックチェーン技術の共同開発プロジェクトであるHyperledger Projectのプレミア・メンバーとして、オープン・コミュニティによる開発に参画するとともに、貿易金融や自動車保険のプロトタイプ開発など、金融分野のさまざまな業務でブロックチェーン技術の活用に積極的に取り組んでいる。

 ブロックチェーン技術は、研究・開発から、実ビジネスへの適用を検討するフェーズに移行しつつあり、当初は金融業界での取り組みが先行していたが、製造・流通業やヘルスケアなど幅広い業界での活用が検討されている。日立は、国内外の約60,000社で利用されている法人向け電子商取引サービスである日立ビジネスメディアサービス「TWX-21」を運営してきた経験をもとに、さまざまなEDI、ECのシステムと連携するオープンなサプライチェーン基盤の実現をめざしている。

 今回、「Hyperledger Fabric」の利用環境を提供する「Blockchain PoC環境提供サービス」の販売開始にあわせ、ブロックチェーン技術を活用したトレーサビリティ管理システムのプロトタイプを開発し広く公開して活用するという。

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BizZine編集部(ビズジンヘンシュウブ)

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