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短期集中で課題解決を導く「デザインスプリント」の力~SDSプログラムとは何か?

第2回

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 前回の記事『なぜ「サービスデザインシンキング」は難解なのか?』では、サービスデザインやデザインシンキングが正しい理解をされていないこと、そしてその誤解の先導をしているのはいわゆる「コンサルタント」で、まるで万能薬であるかのようにこれらの言葉を操り、お金に換えている現状について述べた。また、真っ当な形で「自らの仕事にデザインを役立てる」ための手法として、Service Design Sprint プログラムの紹介も行った。 今回は、「Service Design Sprintプログラム」(以下、SDSプログラム)についてさらに掘り下げてお話していきたい。まずはSDSプログラムの全体像を捉えてもらいつつ、このプログラムがなぜ日常の仕事の中にデザイン的アプローチを取り入れる一助となりうるのかをご紹介できればと考えている。

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短期間に課題を発見し解決する「デザインスプリント」の力

 成功しているか否かに関わらず、企業というものは常に挑戦し続けている。そのことを念頭に置きながら、まずはごく簡単なエクササイズからはじめてみよう。きっとデザインスプリントを理解してもらう一助になるはずだ。

 これからお伝えする2つのStepに沿ってあなたのビジネスについて思い描いてほしい。

 1つ目のstepとして、現在の仕事で抱えている課題を頭に浮かべてみましょう。

 社内(例:自部門と他部門のコミュニケーショントラブル)や社外(例:ビジネス形態に関わらず、クライアントと接する際に抱えている課題)など、いろいろ浮かぶのではないかと思います。

 もし課題の特定に迷っている場合は、ミーティング、昼食、飲み会などでの同僚の(前向きな)ボヤキや愚痴を思い返してみるのもいいかもしれない。年齢、性別、部門、在社歴の如何に関わらず、誰もが何かしらの問題意識を持っているはずだからだ。

 2つ目のステップとして、思い浮かべた課題に対してどのように向き合うのか考えます。

 社内外の複雑に絡み合った課題でも、難しく考えすぎずにまずは自分にできそうな範囲で考えてみるのが良いでしょう。最終的にアクションを起こすのはあなたですから。

 スタートアップや、自由度が高くて裁量権の多い企業で働いていない限りは、あなたが先ほど考えた課題を解決するためには少なくとも数週間、いや数ヶ月、場合によっては年単位で時間がかかることであろう。ひどい場合だと、永久に解決しない問題であるかのように感じるかもしれない。

 問題の先送りは、企業を良い方向へは導かない。それは所属する社員をイラつかせるだけだし、生産性を極端に下げ、サービスやプロダクトの品質を悪化させ、その先のビジネスの可能性を無にしてしまうものである。

 そこでデザインスプリントの登場だ。デザインスプリントはこれらの問題解決の一助となる選択肢になりうる。デザインスプリントは今、あなたが考えているようなビジネス課題を一週間程度という短期間で解決へと導く試みなのである。

 デザインスプリントの成功は、適切なステークホルダーを集め、可能な限り効率的に問題に向き合うことにかかっている。次からは、その具体的なプロセスについて見てみよう。

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フェリペ・ポンテス(フェリペ・ポンテス)

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