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クリステンセン「ジョブ理論」入門

ビジネスモデルとデータ分析の呪縛─ なぜジョブを中心に考えることができないのか

第十回

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データが生まれた状況は?

 誤解をして頂きたくないのだが、具体的な目標や、数値目標を否定しているのではない。状況に応じた目標設定と、数字が生まれた状況を把握することが重要だ。顧客のジョブをとらえ、ジョブを解決できる商品の開発に成功したとしよう。つまりプロダクト・マーケット・フィット(PMF)を達成したなら、当面の目標はその商品が行き渡るまでは拡販ことになるだろう。この時期は、販売だけでなく、製造も数字を増やすことが不可欠だ。したがって目先の数字は、各部署が連携して成長を牽引するきっかけとなる。だが、PMFは同時にジョブを忘れデータに依存するきっかけとなることを『ジョブ理論』で語っている。シナリオはこうだ。

  1. 商品の販売によって、販売台数・販売価格・利益率等の「プロダクトに関するデータ」を生み出す
  2. 売り上げによって「商品購入者に関するデータ」が同時に生み出される。B2Cビジネスなら、性別や居住地、年収などのデモグラフィックデータであり、B2Bビジネスなら、会社の規模や所在地、など法人の属性データである。
  3. 売上拡大とともに、人材や設備、技術開発への投資が行われる。すると、投資効率のデータがつくられる。
  4. 魅力的な市場を開拓することに成功すると、競合が現れ、ベンチマークが行われる。製品スペックという指標がつくられる。

 「敵」が明確なときにデータは役に立つ。つまり販売成績を営業担当者間で比べるときや、競合他社とシェアを比べるときなどだ。だが、まだ顧客が何を欲しているのかわからないときには、かえって顧客を理解することを阻害する。前述したシナリオはあくまでも特定の製品を売り出したことによって「製造された」データだからだ。クリステンセン氏は、このように製品販売がつくり出したデータを能動的データと呼び、注意を喚起している。

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この記事の著者

津田 真吾(ツダ シンゴ)

※プロフィールは、執筆時点、または直近の記事の寄稿時点での内容です

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